2021.04.12
木造住宅用制振装置で、日本が誇る木造住宅を強化せよ!プロジェクト
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木造住宅用制振装置を自社開発しようと思ったキッカケは?
これまでのキッチンの吊戸棚の昇降装置の設計製造で培ったオイルダンパーの
ノウハウを活かして、社会の問題解決に関わることができないかと展示会や
WEVB等で触れ回ったところ、住宅用の制振装置の製造元を探している
住設機器商社様に出会いました。
私どもは建築についての知識はありませんが、オイルダンパーの製造については
四半世紀の歴史があります。異業種へのチャレンジではありますが、住設機器商社様と
タッグを組み、製品化にこぎつけました。自社開発するにあたり、こだわったことは?
通常のオイルダンパーとは違い、長期間(数十年間)全く作動せずに、ある日突然地震が
発生した時に間違いなく性能を発揮しなくてはなりません。オイルを封入する部分には
ゴム製のオイルシールという部品が使用されているのですが、通常のゴム材料ですと
長期間動かずに放置すると固着してしまい、いざ性能を発揮したいときに割れてしまう事があります。
こうした問題を回避するために、ダムなどでも使用されている特殊な材料を
使用することで、20年保証を実現しています。自社開発するにあたり、大変だったことは?
製品の性能を評価するためには、様々な評価方法の知識や試験評価機器が必要と
なります。
当然ながら、必要な全ての機器を自社で保有しているわけではありませんので、
大阪府産業技術総合研究所様や、大阪府立大学様などの協力を得て、
製品性能の評価が実現できました。製品化した木造住宅用制振装置の「強み」を教えてください。
ゴム製のダンパーに比べて、小さな揺れからも最大限発揮するので、建物の筋交いや
構造用合板の接合部等の傷みを最小限に抑えます。